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ブランド創立25周年。パリで感じる日本人デザイナーの良さを語るMiki MIALY氏

FASHION

卒業生Miki MIALYさんのブランド『Miki MIALY』が25周年を迎え、記念パーティが行われました。

「パリでブランドを始めてから25年もの月日が経過したことに気がつかなった。それくらい25年が経つのは早いものでした。デビューコレクションも昨日のことのように鮮明に、また、すべてのコレクションをよく覚えています。よく考えたら25周年…。これまで支えてくださった皆さんへの感謝の気持ちを込めてささやかなパーティを開催することにした」とMikiさん。
モード学園パリ校〈クレアポール〉の教職員もお祝いに駆けつけました。

ブランド創立25周年を迎え、今やパリを代表するデザイナーとなったMiki MIALYさんに、25年前と今を語ってもらいました。

25年前と今の、クリエイションへの想い

パリでブランドを立ち上げた際には、パリの香りがするお洋服づくりを目指していました。
しかしいつもヨーロッパのお客様には『日本っぽいですね』と言われ続け、自分はパリに住んで、パリっぽい服をクリエイションしているのに!と、どうしても納得がいきませんでした。

それが何十年も経過した今、ヨーロッパ人の“日本人っぽい”物づくりの意味を、やっと理解できました。
ヨーロッパ人が日本人に持つ“日本人の美意識”です。着る人のことを考え、細部にまでこだわった繊細で完璧な物づくりのこと。実は最上級の褒め言葉だったんです!

今では、“日本人デザイナーの”ブティックであることを強調し、日本人の美を一面に出していきたと思います。

25年前と今の、ファッション業界への想い

ファッション業界は、世の中の変化に伴って大きく揺れる、変化に富んだ業界です。 私がデビューした1992年は、「アンダーグラウンドファッション」がモード界で注目を浴び、また、世に知られていないデザイナーや新人デザイナーの活力あふれるデザインを取り扱うことが“オシャレなセレクトショップ”とされている時代でした。 その絶好のタイミングでデビューできたことは、とても幸運でした。

今日現在も、人間の生活スタイルや志向が大きく、そして急速に変化し続けています。
大型ファストファッション店やオンラインショップで購入する人の数が増加傾向にあり、当然のごとく私たちのファッションビネスに大きな影響を与えています。

が、マーケティングをして、今売れるモノをすぐに大量生産し、コストパフォーマンスを打ち出す企業とは対抗する気はありません。ファストファッションと私たちの存在と立場はまったく違うから。
25年前も今も、私のターゲットはほんの一握りの、ファッションにこだわりを持つ人たちです。ファッション好きの方々がこの世に存在する限り、個性的で“日本っぽい”お洋服づくりを遂行します。

そして常に新しい計画を立て、その都度状況を把握して柔軟に対応し、目標を達成したら次の計画を立て…、繰り返すことブランドを進化させ続けます。「自発的にいつも何か新しい物事を始めることを極める」ことは、どんな時代でもクリエイションの望ましい姿ですから。

招待状には25年前のデビューコレクションを使用。カメラマン Marcel HARTMANN(マルセル ハルトマン)氏にとっても初めての作品となる、ふたりにとって想いで深いデビューコレクション https://www.instagram.com/marcelhartmannphoto/