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世界的なオートクチュールブランド『Hanae Mori manuscript』デザイナーとしても活躍する天津 憂氏に「MAC大賞」を授与。

FASHION

自身のブランド『A DEGREE FAHRENHEIT(エーディグリーファーレンハイト)』を東京コレクションのほか上海、台湾、韓国、ドイツやサウジアラビアのコレクションにおいても発表。CM、CDジャケット、舞台、アカデミー賞などのセレブリティの衣装も手がける。

2014年の世界的なオートクチュールブランド『Hanae Mori manuscript』デザイナー就任以降、さらに活躍の場を広げている。常に業界の注目を集め、日本の若手デザイナーをけん引する存在。

先日行われたモード学園の卒業式で、2002年にファッションデザイン学科を卒業した天津憂氏に、2015年度「MAC(マック)大賞」が副賞50万円とともに贈られた。
「MAC大賞」とは、モード学園創立以来の卒業生で構成される卒業生会『MODE ACADEMY CLUB』が、その年度に最も活躍した卒業生を選んで授与する賞。

卒業式では、これから夢をかなえる後輩たちへメッセージを語った。

2002年の卒業式、私は学生時代檀上で表彰される卒業生のデザイナーを見ながら、いつかこんな日がくるといいなと思っていました。それが実現し、本当に嬉しく思っています。受賞させていただきありがとうございます。

18歳の時、自分のブランドをつくるという夢を抱いてモード学園に入学しました。在学中からパターンに夢中になり、自分のデザインしたシルエットを創りあげることに没頭していきました。その延長線上に、衣装デザイナーになるという夢が生まれました。卒業後、1年ほど日本で衣装デザインの仕事をしましたが、さらなる成長のためNYに渡り、パタンナーの仕事につきました。その仕事をこなすうちに次々と目標ができ、それをひとつずつクリアしていくことで自信につながり、一歩先の明確な目標をもってそれに向かってきたからこそ不安に押しつぶされることもなく進むことができたと思います。
卒業生の皆様も不安に思うことが多いでしょうが、それぞれの、その時々の明確な目標をもって頑張ってください。

天津憂氏 プロフィール
モード学園卒業後、渡米。全米最大のファッションコンテスト『GEN ART International Design Competition』で2年連続グランプリを受賞する快挙を果たす。『A DEGREE FAHRENHEIT』を立ち上げ2010/11年秋冬 東京コレクションでデビュー、2012年には『DHL Award』受賞。
『A DEGREE FAHRENHEIT(エーディグリーファーレンハイト)』

コレクションは外見だけでなく、素材やディテール、パターンへのこだわりを持った斬新なデザインで、着る者の「個人の価値」を高め、メッセージ性のある洋服づくりを常に心がけている。
ブランド名の“ Fahrenheit”の意味は“華氏”。日本で使われる摂氏は“自然”が基準の温度の単位だが、アメリカで使われる華氏は“人”が基準。自分の温度感でデザインするという意味合いに、アジア、アメリカ、4月生まれ、血液型、そして自身のイニシャルなど、本人にまつわる“A”を頭に添えて名付けられた。
毎シーズンのコレクションも温度に着目したテーマを掲げている。