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ぶつかること、否定されることを恐れず自己主張すべし
それは必ず成長の糧になるから

MAKE / HAIR

P-cott
菊池かずみ(ヘア・メイクアップアーティスト)

モード学園、ヘア・メイクアーティスト学科の第1期生

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P-cott

菊池かずみ(ヘア・メイクアーティスト)

http://p-cott.jp
2008年ヘア・メイクアーティスト学科卒業。Fix-up表参道店に入社し、2009年、トップヘア・メイクアーティストとして活躍する柴田洋一郎氏の専属アシスタントになる。同年9月、Fix-upを退社し、柴田氏が新規にオープンしたサロンP-cottに入社。2010年1月よりヘア・メイクアーティストとしてのキャリアをスタートさせる。タレントやモデルの魅力を最大限に引き出す類まれな美的センスと高い技術を武器に、雑誌、TV-CM、WEB、イベントなど、多彩なフィールドで活躍する傍ら、P-cottにてスタイリストとしても活動中。


多くの女性たちがそうであるように、少女から大人へと成長する過程の中でごく自然にメイクに出合い、メイクがもたらしてくれるマジックにたちまち夢中になったという菊池かずみ氏。雑誌を見て研究をしたり、友達と情報交換をしたり、お互いにメイクをし合ったり……そんな日々を過ごすうちに「将来、メイクに関わる仕事ができたらいいな」と憧れが募っていく。そして、ある時気づいたのだそうだ。「自分はメイクをすることよりも、人にしてあげる方が好きなんだ」と。かくして、漠然とした憧れは「ヘア・メイクアーティストになる」という明確な目標へと変わり、モード学園の門をくぐることになる。

なぜモード学園を選んだかといえば、メイクの勉強をしっかりできるカリキュラムにひかれたのはもちろん、美容師の資格が取得できるというのも大きかった。ゆくゆく仕事の広がりを考えた際、メイクだけでなくヘアの技術も身につけておくことはマストだと考えていたからだ。実は菊池氏は、モード学園ヘア・メイクアーティスト学科の第1期生である。「先輩がいない大変さはあったものの、そのぶん自由で居心地がよかった」。そして「同級生や先生と一緒に、一からつくり上げていくという得難い経験ができたことは、今の自分の財産になっている」と続けた。とにかく忙しかったが学ぶことが楽しくて、3年間無遅刻無欠席の皆勤賞。刺激的で充実した学園時代だったと、菊池氏は当時を振り返る。

イベントやグループ制作ではリーダーシップを発揮

モード学園時代を振り返って、「はみ出していたと思うか?」の問いに、菊池氏は「いやいや、周囲の人の個性が強すぎて、私なんて全然普通」と謙遜気味に答える。「ファッション、感性、発想、行動、みんなそれぞれに強烈で、正直、負けたな、と思っていた」そうなのである。 といっても、決して大人しくて目立たない存在だったわけではない。曰く「かなりの目立ちたがり屋で、リーダーシップを取りたがるタイプ」。学内のイベントやグループ制作時には、率先してリーダー役を買って出た。

今思い返せば、衝突を恐れず、どんな時でも自分の意見を持ち、しっかり伝えることの大切さはモード学園時代に学んだという。そして「社会に出た今、もっとも役に立っているスキルといってよいかもしれない」とも語る。自分の意見やアイディアを口にする際、「間違っていたら」「否定されたら」「笑われたら」など、様々な不安がつきまとうものだ。「でも……」と、菊池氏は言葉をつなげる。「自分の意見をきちんと言えないとダメ。現場では、仕事に関わる人達みんながそれぞれの立場で自己主張してくるから、全部ハイハイと聞いていたら収拾がつかなくなってしまう」それに「イエスマンでいる方が楽かもしれないけど、それではヘア・メイクアーティストとして成長しないし、結局誰にも認めてもらえない」。これは常に自身に言い聞かせていることであるとともに、後輩たちに向けてのメッセージでもあるのだ。

猪突猛進でつかんだ現在のポジション

卒業後は、現在の師匠となる柴田洋一郎氏が在籍する人気ヘアサロンFix-upへ入社する。ヘア・メイクアーティストになるには、まずスタイリストになることを目指し、その後にメイクに携わっていく、というステップを経るのが一般的で、平均5年程度かかると言われている。「正直、そんなに待てないと思った」という菊池氏は、「今までの人はそうだったとしても、私は違う。変えてやる」と戦略を練る。Fix-upでは、年に1回スタッフ全員参加のコンテストが開催されるのだが、「そこでアピールしよう」と狙いを定め、ひたすら技術を磨いた。その甲斐あって、1年目にしてアシスタント部門で見事優勝を飾る。雲の上の存在だった柴田氏から認められ、程なくして専属アシスタントに昇格。「思えば、あの頃の私は“はみ出していた”のかもしれない。とにかくがむしゃらで、周りのことなんてこれっぽっちも気にせず突き進んでいたなぁ」と当時のことを懐かしげに振り返る。

その後、柴田氏が新たにサロンをオープンするに当たって会社を移り、ヘア・メイクアーティストとしてデビュー。以来、撮影やロケなどで全国を飛び回りつつ、サロンでスタイリストとしての仕事もこなす超多忙な毎日だ。今は仕事が楽しくて仕方がないという菊池氏の次の目標は、自分の名前で勝負できるヘア・メイクアーティストへとステップアップすること。雑誌で企画ページを持つなどして、独自の世界観を発信していけたらと夢を膨らませている。

※卒業生会報誌「MOGA PRESS」68号(2013年11月発刊)掲載記事