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プロ意識があること。
「新卒でも即戦力になる」ぐらいの気概が欲しい

MAKE / HAIR

インターンシップを経験して覚醒

モード学園での日々は私の原点

現場で受けた刺激が 道しるべになった

映画やミュージカル、PV、CM、雑誌など、幅広いジャンルでヘアメイクアップアーティストとして活躍する池田真希氏。23歳で映画『19』のヘアメイクを担当して以来、数々の話題作を手がけてキャリアを重ね、今や常に数ヵ月先までスケジュールがびっしりという超売れっ子だ。

そんな池田氏だが、モード学園時代の自身について、「決して優等生ではなかった」と謙遜気味に語る。

幼い頃から化粧品やメイクが大好きで、自然の流れでモード学園に進んだものの、将来のことを明確に考えていたわけではなかった。ややゆるめな感じで、学園生活をエンジョイしていたという。

転機になったのは、2年次に体験したインターンシップ(授業の一環として企業で研修生として働く制度)である。 美容室での約2週間の就業体験。短い期間ではあったが、はじめて現場に出て受けた刺激は十分すぎるほどだった。曰く「それをきっかけにプロ意識が芽生えた」のだそうだ。リアルな現場の緊張感を肌で感じたことでスイッチがONとなり、授業や課題に取り組む姿勢も一変、やればやるほど探求心が湧くという好循環を生む結果に。サロンでアルバイトをしてヘアのテクニックを磨くなど、学校以外でもスキルアップに勤しんだ。

積極的に来る子は やはりかわいい

その後、ヘアメイク界の大御所、西山舞氏の現場を訪れる機会にも恵まれ、自分もその道を進もうと決意。積極的に就活に取り組んだ。

その結果、晴れてヘアメイク事務所への就職がかない、アシスタントからスタートするも、そのテクニック、独特の世界観が認められて、次々と声がかかるようになる。とともに「もっと自由にクリエイティブな仕事がしたい」との思いが募り、フリーランスになることを選択。ヘアメイクアップアーティストという枠を超え、クリエイターとして着々とそのフィールドを広げてきたのだ。

豊富な実績を重ねた今、自身の仕事を精力的にこなしつつ、後輩を育てる役目も担う立場となった。池田氏が一番に求めるのは、プロ意識だ。「この仕事は現場がすべてで、失敗したら次はない」そういう部分を肌で理解して、「学生のアルバイトだろうが、アシスタントだろうが、プロ意識を持てるかどうかが鍵だと思う」。早い段階からそれができれば将来も変わってくると、自身の経験を踏まえた上で断言する。

さらには「やっぱり、積極的に来てくれる人はかわいいと思う」と笑う。元来面倒見はいいタイプなので、聞かれれば丁寧に教える。ただし、自分から先回りして教えることはしない主義だ。「知りたいという自発的な気持ちがないと、結局は身につかないと思うから」

学生のうちから 経験を積めるだけ積んで

2006年にクリエイター仲間たちと事務所を立ち上げ、さらにアグレッシブに活動する池田氏。「人とのつながりに恵まれ、とてもいい形で進んで来られた」と感慨深げだ。

モード学園時代の友人とも交流が続いていて、一緒に仕事をすることもあるという。一時は連絡が途絶えていたのが、MAC大会(※5年に1度開催される卒業生機関の催し)で再会して、交流が復活したのだそうだ。「一緒に勉強した仲間と、同じ方向を向いて仕事ができるのは嬉しいし、いい刺激をもらえる」

そんな池田氏から、学生たちへのアドバイスは、やはりインターンシップを最大限に活用して、現場体験を積んでほしいということ。またアルバイトをするなら、将来活かせる技術が身につく職場を選ぶことも大事だそう。美容室やネイルサロンなど、今はたくさん選択肢があり、うらやましいとも。「技術職なので、いかに経験を積めるかが勝負。経験って、積みすぎて困るということはないから」と、リアリティのあるメッセージを届けてくれた。

池田真希

ヘア・メイクアップアーティスト
1997年メイク学科卒業。ヘアメイク事務所でアシスタント経験を積み独立。現在は仲間同士で設立した(株)bloomy所属。代表作は、映画では『クローズzero Ⅰ・Ⅱ』『BECK』、PVではAKB48『桜の栞』、舞台では、ミュージカル『SPAMALOT』(ウィッグデザイン)など。今年7月からスタートするテレビ東京系列のドラ マ『勇者ヨシヒコと魔王の城』でヘアメイクを担当。

※卒業生会報誌「MOGA PRESS」66号(2012年6月発刊)掲載記事