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コロナ禍でも服を通じて“ちょっとした幸せ”を届けたい

FASHION

坂寄 順子
sakayori. g.
ファッションデザイナー/ディレクター

置かれた環境の中でひたむきに服づくりに向き合っていく

坂寄順子氏が展開する『sakayori.(サカヨリ)』は、立体的なディテールに、可愛らしさやエレガントな雰囲気を落とし込んだデザインが特長のウィメンズブランドだ。2019年春夏シーズンからは、新ライン『g.(ジードット)』がスタート。独自に開発した素材を取り入れながら、機能美あふれるデイリースタイルを提案している。

ファッションデザイナーとして長いキャリアを持つ坂寄氏にとっても、コロナ禍は未知なる体験だった。「アパレル業界全体の話でいうならば、以前から抱えていた問題がコロナ禍で浮き彫りになったと感じています。過剰生産に大量廃棄、季節に合ないセールなど、誰もがおかしいと気づいていながら踏襲してきたやり方を、今こそ見直すべきだと思いますね」

反面、「創作活動については、自分の内にあるものを表現する行為だから、そこは変わりようがない」ときっぱり。「自分のつくる服をたくさんの人に着てもらいたい、服を通じて“ちょっとした幸せ”を届けたい、そんな気持ちでずっと服づくりに向き合ってきたし、これからもそう」

“ステイホーム”の期間中には、自身が『あつまれ どうぶつの森』にハマったことがきっかけで、服のデザインデータの配布を行った。 「外出機会が減り、存分におしゃれを楽しめないといった声も聞こえてきて、ゲームの中でファッションを満喫してもらえたらと考えました。おかげさまで好評をいただいています」

「g.」のデザインデータを、ニンテンドースイッチ用ゲーム『あつまれ どうぶつの森』にて配布

※卒業生会報誌「MOGA PRESS」75号(2021年1月発刊)掲載記事

Profile

坂寄 順子
sakayori. g.
ファッションデザイナー/ディレクター

短大卒業後、モード学園に入学。卒業後、大手アパレルメーカーを経てコム·デ·ギャルソンに入社。パタンナーとして活躍した後に離職し、2003年に「sakayori.」を立ち上げる。パターンを追求した意外性のあるコレクションは毎シーズン大人気。2019年からは株式会社BIGIに事業を移管し、サカヨリ事業部にて「sakayori.」「g.」を展開している。