インテリアデザイナーの平均年収は？年収に差が出る理由を解説

2024.12.16

インテリアデザイナーは、住居やホテル・オフィスなどの室内空間をデザインする仕事です。クライアントの要望や空間の特性を理解し、暮らしの質を高め、日常生活に機能性と美しさを加える役割を担っています。

本記事では、インテリアデザイナーの年収について解説します。他の職業との収入の比較や、年収を上げるための方法も紹介しますので、インテリアデザイナーに興味がある方はぜひ参考にしてください。

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インテリアデザイナーの平均年収は？
- 年齢別の平均年収
インテリアデザイナーと他の建築・インテリア関係の仕事の年収比較
インテリアデザイナーの年収に差が出る理由
インテリアデザイナーの年収を上げる方法
インテリアデザイナーを目指すなら専門学校がおすすめ
- インテリア学科

インテリアデザイナーの平均年収は？

インテリアデザイナーの平均年収は509.3万円（※1）です。また、ハローワークの求人統計データによると、求人賃金の平均は月額25.8万円です。

国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、全職種の平均年収は約460万円（※2）のため、インテリアデザイナーの収入は全国平均より高い傾向にあります。

（※1）参照：インテリアデザイナー – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

（※2）参照：令和5年分　民間給与実態統計調査｜国税庁

年齢別の平均年収

インテリアデザイナーの年齢別の平均年収は以下の表のとおりです。（※）

年齢	平均年収
～19歳	270.36万円
20～24歳	329.16万円
25～29歳	397.54万円
30～34歳	471.69万円
35～39歳	526.7万円
40～44歳	568.22万円
45～49歳	604.69万円
50～54歳	620.52万円
55～59歳	684.13万円
60～64歳	522.25万円
65～69歳	411.11万円

最も収入が多いのは55～59歳です。59歳までは年齢に比例して年収も上がっているため、経験年数の長さで収入が増えることが予測できます。

（※）参照：インテリアデザイナー – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

インテリアデザイナーと他の建築・インテリア関係の仕事の年収比較

インテリアデザイナーと他の建築・インテリア関係の仕事の年収比較は以下のとおりです。

職業	平均年収
インテリアデザイナー	509.3万円（※1）
CADオペレーター	452万円（※2）
インテリアコーディネーター	509.3万円（※3）
建築設計技術者	632.8万円（※4）
建築施工管理技術者	632.8万円（※5）

インテリアデザイナーは、クライアントからの要望をもとに、空間をゼロから形にしていく仕事で、創造性や設計の知識が求められます。与えられた設計図をもとに作業するCADオペレーターと比較すると、市場価値に基づいた年収差があると考えられます。

建築施工管理技術者は、建築現場の品質・スケジュール・予算・労働環境の管理を担う重要な役割を果たす仕事です。一方、建築設計技術者は建築基準法に則った設計や施工の正確性を確認する責任を負い、高度な知識とスキルが求められる仕事です。

専門性が高く、広範な責任や高度なスキルが求められる仕事は、年収が高い傾向にあります。

（※1）参照：インテリアデザイナー – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

（※2）参照：CADオペレーター – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

（※3）参照：インテリアコーディネーター – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

（※4）参照：建築設計技術者 – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

（※5）参照：建築施工管理技術者 – 職業詳細 | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））

インテリアデザイナーの年収に差が出る理由

インテリアデザイナーの年収は、経験年数・スキル・勤務先・雇用形態など、さまざまな要因によって差が出ます。ここでは、年収に差が出る要因を詳しく解説します。

経験年数

インテリアデザイナーは、経験を積むほど年収も上がる傾向にあります。

新人デザイナーは、アシスタント業務からのスタートが一般的です。そのため、初任給は低めに設定されているケースが多いでしょう。

しかし、経験を積むことでデザインスキルだけでなく、プロジェクト管理やクライアント対応など、幅広い業務を任されるようになります。できる仕事やスキルが増えると収入にも反映されるため、年収が上がりやすくなるでしょう。

スキル

インテリアデザイナーは、幅広いスキルを身につけることで、高収入を目指せる仕事です。

デザイン・設計ソフトの操作スキルはもちろん、使用する素材や照明・建築・施工などの多面的な知識が求められます。スキルを磨くことで、より質の高いデザインを提供できるようになり、収入アップにつながります。

さらに、カラーコーディネートや空間デザインなど、専門性の高いスキルを身につけることも年収を上げるためには必要です。希少価値の高い人材として認められれば、高収入の案件を獲得できる可能性も高まるでしょう。

勤務先

インテリアデザイナーの年収は、勤務先によっても大きく異なります。高級住宅やホテルなどを手がける大手企業では、プロジェクトの規模が大きいため給与も高めに設定されている場合が多いです。

一方、住宅リフォーム会社や家具メーカーでは主に一般消費者向けのサービスを提供しており、プロジェクト単価が低く予算規模が限られがちです。その結果、年収は比較的低めになる傾向があります。

さらに、地方企業よりも都市部の企業の方が、給与水準が高いことが一般的です。高収入を目指すのであれば、都市部の大手企業への就職を検討しましょう。

雇用形態

会社員とフリーランス、どちらを選択するかによって年収には大きな違いが生まれます。

会社員は安定した収入を得やすい反面、年収は企業の給与体系や昇給制度に左右され、上限が決まっていることが多いです。フリーランスは、自身のスキルや営業力次第で収入を大きく伸ばすことが可能ですが、収入が不安定になるリスクもともないます。

それぞれにメリットがあるため、自身のキャリアプランやライフスタイルに合わせた働き方を選択しましょう。

インテリアデザイナーの年収を上げる方法

インテリアデザイナーの年収を上げるには、スキル獲得に向けた勉強や、現状に満足しない向上心が大切です。年収アップを目指すための方法を詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

専門スキルを磨いたり、資格を取得する

専門性を磨き資格を取得すれば、年収アップが期待できます。なぜなら、スキルを高めることで、会社やクライアントからの信頼度が向上し、より高度な仕事に携われるからです。

高度なデザインを作成するには、下記のデザインソフトのスキルが重要です。

ソフト名	特徴
AutoCAD	正確な2D図面作成と基本的な3Dモデリングが可能寸法やレイアウトの正確な設計に適している
SketchUp	直感的な操作で3Dモデリングが可能家具の配置や空間デザインのシミュレーションに向いている
3ds Max	高度な3Dモデリングが可能素材や質感のリアルな表現・高度なアニメーション作成に適している

デザインソフトをマスターすると、立体的な完成イメージをクライアントにわかりやすく伝えられます。また、家具の配置や素材の質感までリアルに表現できれば、クライアントの満足度を高められるでしょう。

プロジェクト管理スキルを習得する

プロジェクト管理スキルを身につけることで、インテリアデザイナーとしての年収アップを目指せます。

プロジェクト管理スキルとは、予算管理・スケジュール管理・チームメンバーとのコミュニケーションなど、プロジェクト全体を円滑に進めるための総合的なスキルです。特に大きな案件では、プロジェクト管理スキルが不可欠となります。

プロジェクト管理スキルを活用してプロジェクトを成功に導けば、高い評価を得られ、より高単価な案件やリーダー職への抜擢につながります。結果、キャリアアップや収入増加が期待できるでしょう。

トレンドや最新技術の知識を取り入れる

流行や最新の情報を積極的に学ぶと、他のデザイナーとの差別化を図れるため、年収アップにつながります。

近年注目されているのは、サステナビリティやスマートホームを取り入れたデザインです。

サステナブルデザイン	地球環境に配慮し、再生可能な自然素材やリサイクル素材を使用して、建築物を設計・建築すること
スマートホーム	家庭内の電化製品や住宅設備をインターネットとつなぎ、音声操作や自動制御によって便利で快適な生活を実現する仕組みのこと

例えば、スマートスピーカーやスマート照明を使えば、話しかけるだけで照明のオンオフやエアコンの操作など、スマート家電を簡単に操作できます。

セミナーや展示会に積極的に参加し、最新情報やスキルを習得して時代の先端を担うデザイナーを目指しましょう。