美容師は、美容業界で多くの方が憧れる職業です。しかし「年収が低い」「収入がなかなか上がらない」という声を耳にし、不安を感じていませんか？
本記事では、年収の実態や給与システムの仕組みをわかりやすく解説します。さらに、年収を上げるための方法やおすすめの資格についても触れているので、美容師を目指している方や専門学校への入学を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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美容師の年収はどのくらい？
美容師の年収は、スキルや経験、働く店舗によって差が出ます。ここでは美容師の平均年収と初任給について、それぞれ詳しく解説します。
美容師の平均年収
美容師の平均年収は約380万円です（※）。業界の特性として、スキルアップや関連資格の取得により年収アップは実現できます。
また、働き方や働く企業規模によって年収が異なるため、事前に理解しておくことが必要です。
（※）参照：令和5年賃金構造基本統計調査｜e-Stat
※平均年収は、きまって支給する現金給与額に12をかけて、年間賞与その他特別報酬額を加えて算出しています。
年代別の平均年収
美容師の年代別の平均年収は以下のとおりです。（※）
| 年齢 | 平均年収 |
|---|---|
| ～19歳 | 約240万円 |
| 20～24歳 | 約271万円 |
| 25～29歳 | 約382万円 |
| 30～34歳 | 約468万円 |
| 35～39歳 | 約536万円 |
| 40～44歳 | 約487万円 |
| 45～49歳 | 約472万円 |
年代別で平均年収をみると、最も収入が高いのは35〜39歳であることがわかります。ただし、その他の年代と大きな差があるわけではありません。
年功序列で給料が上がっていくわけではないことは、美容師ならではの特徴的な点だといえるでしょう。
（※）参照：令和5年賃金構造基本統計調査｜e-Stat
※年代別の年収は、きまって支給する現金給与額に12をかけて、年間賞与その他特別報酬額を加えて算出しています。
男女ごとの平均年収
美容師の男女ごとの平均年収は、以下の表のとおりです。（※）
| 性別 | 平均年収 |
|---|---|
| 男性 | 約462万円 |
| 女性 | 約335万円 |
男性より女性のほうが平均年収が低い傾向にあることがわかります。
美容師は性別に関係なく独立・開業しやすい職業なので、それぞれのライフプランに合わせた働き方を選択できます。ライフステージに合わせて無理なく仕事を続けられることが、美容師の大きな魅力です。
（※）参照：令和5年賃金構造基本統計調査｜e-Stat
※男女別の年収は、きまって支給する現金給与額に12をかけて、年間賞与その他特別報酬額を加えて算出しています。
経験年数ごとの平均年収
美容師の経験年数ごとの平均年収は以下のとおりです。（※）
| 経験年数 | 平均年収 |
|---|---|
| 0年 | 約250万円 |
| 1～4年 | 約289万円 |
| 5～9年 | 約381万円 |
| 10～14年 | 約443万円 |
| 15年以上 | 約501万円 |
経験年数が増すと、それにともなって年収が増えていることがわかります。
経験とスキルを積み上げてサービス提供することにより、お客さまに与える満足度向上や信頼獲得など、会社への貢献度が大きくなるのです。
美容師としての技術を身につけていくことで、基本給や賞与の向上につながり、年収アップが実現できます。
（※）参照：令和5年賃金構造基本統計調査｜e-Stat
※経験年数ごとの年収は、所定内給与額に12をかけて、年間賞与その他特別報酬額を加えて算出しています。
企業規模ごとの平均年収
美容師の平均年収を企業規模ごとに比較すると、以下の表のとおりです。（※）
| 企業規模 | 平均年収 |
|---|---|
| 10～99人 | 約374万円 |
| 100～999人 | 約372万円 |
| 1,000人以上 | 約520万円 |
企業規模の大きい美容室のほうが、給与水準が高い傾向にあります。しかし、実際の待遇は、美容室の規模だけでなく経営者の考え方に左右される可能性もあるでしょう。そのため、経営者の考え方や経営方針にも着目して、自身の希望に沿った働き方ができる企業を選ぶことが大切です。
（※）参照：令和5年賃金構造基本統計調査｜e-Stat
※企業規模ごとの年収は、きまって支給する現金給与額に12をかけて、年間賞与その他特別報酬額を加えて算出しています。
美容師の初任給
美容師の初任給は約20.8万円です（※）。
基本的に、入社したばかりの美容師は、まずはアシスタントとして雑務を担当します。シャンプーや掃除を中心とした簡単な業務内容が多いため、高収入は期待できないのです。
技術や経験を積み上げてスタイリストに昇格できれば、給与の額も増えていく傾向にあります。さらに指名を受けられるようになれば、基本給アップやボーナスアップも実現できるでしょう。
関連資格の取得など、積極的に学ぶ姿勢をもち続けることが、収入アップを目指すうえで大切なポイントです。
（※）参照：令和5年賃金構造基本統計調査｜e-Stat
※平均月給は、区分（理容・美容師）の、経験年数0年に記載された、所定内給与額を記載しています。
美容師の給与システム
美容師の給与システムは一般的に「一部歩合制」と「完全歩合制」に分けられます。
歩合制とは、成果や売上に応じて給与が支払われるシステムのことです。美容師の給与には、お客さまからの指名料や、シャンプーなどの商品販売による売上も反映されます。
「一部歩合制」と「完全歩合制」の給与システムは、以下のとおりです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 一部歩合制 | ・「基本給＋歩合給」で計算 ・個人の売上による歩合給が給与に加算される ・企業に雇われている美容師は一部歩合制が主流 |
| 完全歩合制 | ・「歩合給」のみ ・個人の売上のみで給与が決まる ・フリーランスの美容師は歩合制が主流 |
美容師の年収が安いといわれる理由
美容師の年収が安いといわれる理由として、以下の2つが挙げられます。
- 固定費が高い
- 給与が伸びにくい
美容室経営にはテナント費や光熱費、集客のための広告費など、売上の増減に関係なく多額の固定費がかかります。固定費の削減には限界があり、多少の売上増加では給与に反映されにくいです。
また、定期昇給も限定的で、基本給が上がりにくい傾向にあります。収入アップを目指すのであれば、指名や売上を増やすなど、歩合給を伸ばし続ける工夫が必要です。
ただし、努力を続けて人気の美容師になれば、大幅な収入アップも期待できます。自分次第で大きな可能性があることから、美容師は夢のある職業だといえるでしょう。
美容師の年収を上げる方法
美容師は経験年数を積み上げるだけでなく、計画的に年収アップを目指す必要があります。ここでは美容師の年収を上げる方法について詳しく解説します。
技術を磨く・指名客を増やす
年収を上げる方法のひとつとして、技術を磨いて指名客を増やす方法があります。
継続的な指名や商品の定期購入などでリピーターの顧客を増やせれば、それだけ収入は安定的に向上します。そのためには、カットやカラーリングなどの施術スキルだけでなく、最新のトレンドや技術を積極的に学ぶことも大切です。
学びを深めることで技術の幅が広がり、お客さまの満足度向上につながるでしょう。
キャリアアップを目指す
積極的にキャリアアップを目指すことも、美容師が収入を上げるために大切なポイントです。
美容室の役職に就ければ、基本給アップや役職手当により年収アップが期待できます。研修制度が整ったチェーン店などで勤務すれば、キャリアアップのスピードを早められるでしょう。
自分の将来像を考えて高みを目指すことが、年収アップに向けた近道です。
給与条件のよい職場に勤務する
美容師として年収を上げるには、給与条件がよい職場に就職することが効果的です。
具体的には、以下のような条件が挙げられます。
- 歩合制で還元率が高いか
- 指名料がつくか
- 資格手当があるか
- 昇給制度が整っているか
- 店のブランド力が高いか
特に、ブランド力が高い美容室は基本給が高いことが多いです。定期昇給制度が整備されているサロンに就職できれば、安定した収入アップが見込めます。
給与の高い美容室は就職難易度も高い傾向にあるため、入社するには高い技術が必要です。モード学園は、美容師の資格取得を目指せるだけでなく、現場で役立つ専門知識も身につけられる専門学校です。美容室とのつながりも豊富にあるため、就職活動の際も有利にはたらくでしょう。
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指名がとれる美容師の特徴
美容師にとって指名獲得は、年収アップの近道です。ここでは指名がとれる美容師の特徴について詳しく解説します。
信頼されるコミュニケーションがとれる
指名がとれる美容師は、基本的にコミュニケーション能力が長けています。信頼されるコミュニケーションをとるためには、以下の2つが大切です。
- 共感的理解がある
- 傾聴力がある
「共感的理解」は、お客さまの意見や思いを否定せず、お客さまに寄り添うことで安心感を与えられます。
さらに、「傾聴力」も身につけておくべき重要なポイントです。親しみやすい雰囲気でお客さまの要望を聞き出せれば、お客さまとの間に信頼関係を構築できるでしょう。
細やかなコミュニケーションはお客さまとの信頼関係を築け、指名につながりやすくなります。
信頼できる技術力がある
指名がとれる美容師の特徴は、信頼できる技術力があることです。お客さまの悩みや要望を的確にくみ取り、実際のスタイルとして表現できれば、お客さまから信頼を得られます。
まずは、丁寧なカウンセリングを通じて、髪質や骨格、ライフスタイルを考慮した提案をおこなうことが大切です。また、お手入れのしやすさや再現性にも配慮したスタイルを提供できれば、リピートにつながりやすくなるでしょう。
美容師に関連する資格
スキルを積み上げて年収アップを目指す美容師にとって、資格取得は有効な手段です。ここでは美容師に関連する資格について詳しく解説します。
美容師資格
美容師資格とは、美容師になるために必要な国家資格です。資格試験を受験するには、美容師養成施設で以下の課程を修了する必要があります。
- 昼間課程 2年以上
- 夜間課程 2年以上
- 通信課程 3年以上
年齢は関係なく、何歳からでもチャレンジが可能です。試験は筆記試験と実技試験に分かれています。両方に合格したのち、免許申請をおこなうことで美容師免許証が交付され、美容師として働けるようになります。
ビューティビジネス実務検定
ビューティビジネス実務検定は、美容業界における丁寧な接客や基礎知識などを身につけられる資格です。美容業界を目指す方の人材育成を目的としています。
美容業界全体の基礎知識や美容に関する接客など、トータル的な知識を得られるため、美容師を目指す方におすすめの資格です。
パーソナルカラー検定
パーソナルカラー検定は、色彩や配色などの知識を身につけられる資格です。パーソナルカラー検定を取得すれば、個人がもつ色味に調和する最適な色を見分けられ、パーソナルカラーに合ったカラーリングを提案できます。
カラーリングを知識に基づいて説明できるため、お客さまに満足感を与えられるでしょう。色彩の知識は幅広い場面で活用できることから、美容師を目指す方におすすめの資格です。
参照：色彩技能パーソナルカラー検定｜NPO法人日本パーソナルカラー協会
ネイリスト技能検定
ネイリスト技能検定は、ネイリストとして知識の向上と、技術を身につけることを目的とした資格です。ネイリストとしての総合的な技術を得られるため、美容師として付加価値を高められます。
美容室でのネイルの施術は、美容師資格をもっていれば可能です。しかし、ネイリスト検定を取得することで、より高度な技術を提供でき、他の美容師との差別化を図れます。
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