特別講義

卒業生・酒井啓介氏が「時代や年齢を超える変幻自在のメイクテクニック」を直伝

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映画・ドラマ・CMなどの映像分野において人気作品のヘアメイクを多数手がける卒業生・酒井啓介氏が来園し、特別講義を実施しました。

酒井氏はメイク・ネイル学科を卒業後、テレビ局のニュース番組でメイク経験を積み、その後ヘアメイク事務所に所属し、25歳から1人で現場を任されていたそうです。今では、有名俳優の専属ヘアメイクを務める他、『無限の住人』『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『ラプラスの魔女』を始めとする作品を手がけてきました。



酒井流メイクテクニック

「点描画」からインスピレーションを受けた「歯ブラシ」を使用して色をのせていく独自の手法を披露いただきました。平面的なメイクになりがちなブラシメイクとは異なり、エアブラシが無くても立体的に肌を仕上げることができるのが特徴です。キャラクターの生活感や人生観を感じる風合いを出すには欠かせない工程になるそうです。



徹底的なリアルの追求

作品によって出演者の方の実年齢とは異なる役柄を演出しなければならないことがあります。髪色・しわだけでなく肌の赤味や黄味を調整することでも若々しさや老成したキャラクターを創りだしているそうです。過去には、大量の死体を演出する場面を担当することになった際には、200匹以上もの蛾を捕まえて死体役の方に止まらせることで場面を印象づけるなど、キャラクターの人生を体現するための徹底ぶりに驚かされます。



アシスタントに求める3要素

現場においては、基本的にメイク待ちをさせてはいけません。また、専属のヘアメイクになると俳優さんや女優さんの顔を立ててお仕事をすることも必要となってきます。技術はもちろんですが、まずは「①空気を読む・先を読む②時間を短くする③だらだらしない」という意識を持って現場に入って欲しいそうです。




講義では、酒井氏の経歴やこれまでの作品ごとのメイクを解説していただくとともに、プロのメイク術を実演していただき、発想力の大切さを学ばせていただきました。また、9月公開の映画『葬式の名人』(前田敦子・高良健吾主演)では、学生たちもヘアメイクアシスタントとして参加させていただき、現場でしか味わうことのできない空気感やプロの仕事ぶりなど、多くのことを吸収することができました。


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