カリモクニュースタンダードなどを手掛けるクリエイティブ・ディレクター ダヴィッド・グレットリ氏による特別講義を実施
5月7日(火)、クリエイティブ・ディレクターのダヴィッド・グレットリ氏を講師に迎えた特別講義を実施しました。当日は、グラフィック学科・インテリア学科の学生が聴講しました。
ダヴィット氏は、2008年に来日。プロダクトデザイナーとしてキャリアをスタートし、現在は様々なプロジェクトのクリエイティブ・ディレクターとして活躍中。講義では、墨田区内のメーカーと国内外のデザイナーがコラボした工芸プロジェクト「SUMIDA CONTEMPORARY」、家具メーカーのカリモクが2009年に新設したブランド、「Karimoku New Standard」などのケーススタディを紹介されました。
「文化も言語も異なる背景をもった2者をつなぐ役割は、複雑に感じるかもしれないが、自分も誰かに習ったわけではなく、仕事をしながら身に着けていった」と、日本の職人技と海外のデザイナーとの橋渡し役として、ものづくりに新しい風を吹き込んできた自身の経験を語っていただきました。
講義の締めくくりでは「“デザイン”には、商品やサービス、マーケティング戦略、それを作るプロセスなど様々なことが含まれる。その定義を広くとらえ、ユニークな着眼点をもってデザインに取り組んでほしい。何よりも大切なのはあきらめないこと」と学生にエール。
聴講した学生は「クリエイティブ・ディレクターとしてのマインドセットを学ぶことができた。今後の学びや将来に活かしたい」、「海外を見据えたうえで、日本のものづくりのポテンシャルを感じることができる貴重な機会だった」とそれぞれの感想を語ってくれました。
【ダヴィッド・グレットリ氏 プロフィール】
David Glaettli(ダヴィッド・グレットリ)は故郷のチューリッヒで美術、コミュニケーション、日本語を分野横断的に学んだ後、インダストリアルデザインをミラノとローザンヌで学び、ローザンヌ美術大学(ECAL)を卒業。チューリッヒでプロダクトおよびインテリアデザイナーとして勤務した後、2008 年に来日し、柳原照弘のデザイン事務所にデザイナーおよびデザインディレクターとして勤務。2013 年、京都で Glaettli Design Direction 株式会社/GDD を設立。京都、東京で活動したのち、現在はスイス在住。家具ブランドの KNS/カリモクニュースタンダード、現代の生活に添ったプロダクトを開発するレーベルの Sumida Contemporary、そして Tajimi Custom Tiles のクリエイティブ・ディレクターを務める。