Chloé(クロエ)クリエイティブ・ディレクターのガブリエラ・ハースト氏、初来日!学生に向け特別講義を実施
ラグジュアリーブランドの中でも特にサステナブルを推進しているChloé(以下、クロエ)でクリエイティブ・ディレクターを務めるガブリエラ・ハースト氏をお招きし、クリエイティブとサステナブルの在り方について特別講義を行いました。講義は校舎があるコクーンタワーで行われ、WWDJAPAN編集統括で、サステナビリティ・ディレクターを務める向千鶴氏と対談形式で行われました。
今回の講義では、学生に向けて、ガブリエラ氏の生い立ちからニューヨークでの活躍、3月にパリで開かれた2023-24年秋冬コレクションの背景やヴィジョン、そしてガブリエラ氏が考えるサステナビリティについて、時間が許す限り語っていただきました。最後に「5年後に達成したい目標」「自分のブランドをやりながら、クロエでやると決めた理由」など学生からの質問にも丁寧に答えていただきました。
起業を目指す学生からは、「故郷の伝統工芸の良さを知り、現在地元の職人さんと一緒に作品を作っており、将来的には故郷で自分のブランドを立ち上げようと考えています。こうした技術の良さを伝えたり、自分もやってみたいと思ってもらう方法はないでしょうか。」という質問に対して、ガブリエラ氏自身も故郷のウルグアイやボリビアのNPOと取り組みをしているなかで、「伝統工芸に関わる方に、あなたが提案するデザインで興味関心を引いてみてください。そうすることで、あなたとコラボレーションしたい、伝統工芸で新しいものを作ろうという気持ちにさせることができるでしょう。」とアドバイスをいただき、学生の背中を押していただきました。
◆Gabriela Hearstのプロフィール
Gabriela Hearst
ウルグアイ生まれのガブリエラ・ハーストは、父親の牧場の経営を引き継いだ後、ファミリーの伝統 に敬意を払い、2015 年秋、彼女自身の名前を冠したレーベルをローンチしました。同ブランドは、 ディテールにこだわり丁寧に時間をかけて作り、トレンドよりも伝統を重んじ、あらゆるアイテム に目的があるブランドを作りたいという思いのもと、創業されました。素材がどこから来て、誰が 作っているのかを考慮した“Honest Luxury”を掲げ、彼女の道徳観や価値観を損なわずに 力強い近代的なコレクションを作り上げることに全力を注いでいます。2018 年、ガブリエラは セーブ・ザ・チルドレンの評議員に任命されています。2019 年 9 月に、ニューヨークで開かれた 2020 年春夏コレクションで、ガブリエラ・ハーストは初のカーボンニュートラルなランウェイ を作り上げました。また、the 2016/17 international woolmark prize をウィメンズ ウェア部門で受賞した他、2018 年に the pratt institute fashion visionary award を受賞、2020 年に the frank alvah parsons award を受賞。2020 年には、アメリカ ファッション協議会の CFDA ファッション・アワードにて、the American womenswear designer of the year award を受賞しました。また、2020 年ファッション・アワードに おいて、英国ファッション協議会はガブリエラのファッション業界へのポジティブな影響を称え、 Environment Honoree として表彰しました。2021年秋冬コレクションから、クロエのクリエイティブ・ディレクターも務めています。