パリコレでも活躍する世界的デザイナー中里唯馬氏による特別講義を実施
日本で唯一パリのオートクチュール・ウィークに公式ゲストデザイナーとして参加しているデザイナー中里唯馬氏による特別講義を行いました。
中里氏は自身のブランド「YUIMA NAKAZATO」が世界から高い評価を受け、ファッションがかかえる社会問題に対峙するドキュメンタリー映画『燃えるドレスを紡いで』が公開されるなど、日本で最も注目されているデザイナーの1人です。
講義のテーマは「ファッションの未来」。
衣服がこれからの未来どうなっていくのかを考えることは、これからの人類がどうなっていくのかを考えることと等しいことだ」と、サステナブルに対する自身の考えを語る中里氏。
映画でのテーマにもなっている「ゴミがゼロな世界をデザインする」ため、着た後の服がどうやって終わっていくのかを知るために衣服の最終地点と言われているアフリカ・ケニアへ旅に出て、大量な衣服のゴミの山を目の前にして、そこで体験したことや感じたことを直接語っていただき、「デザイナーの意識が変われば未来が変わる」とファッション業界を目指す学生たちに、これから大事なことをお伝えしていただきました。
学生からのQ&Aでは、「オートクチュールから見るファストファッションをどう見ているか」「シーズンテーマとインスピレーションを結びつけるコツは」など学生からの質問にも丁寧にお答えいただき、アドバイスとエールを送っていただきました。
【講師:中里 唯馬 氏】YUIMA NAKAZATO(ユイマ ナカザト)デザイナー
東京生まれ。独学で服作りを学び、高校卒業後の2004年にベルギーのファッションの名門、アントワープ王立芸術学院のファッション科に入学。2008年に同校を日本人最年少で卒業。卒業作品はアン・ドゥムルメステールよりイノベーション・アウォードを受賞。
2009年、自身のブランド「YUIMA NAKAZATO」立ち上げ。
2016年7月、オートクチュールコレクションに公式ゲストデザイナーとして参加。同年秋冬コレクションからオートクチュールに参入し、既製服は鞄やアクセサリー中心となる。
自然の造形にインスピレーションを得ながら、ホログラム素材、折り紙のような1枚布からの組み上げ、3Dプリンターなど最新技術を活用したデザインを特徴とする。
国内外のアーティストの衣装や舞台衣装、映画衣装なども手掛ける。