『新世紀エヴァンゲリオン』とのコラボも話題
AIやAR をデザインに活用する卒業生「SEVESKIG」NORI氏による講義
『新世紀エヴァンゲリオン』や『機動戦士ガンダム』とのコラボレーションアイテムを発表したり、AIを活用したコレクションを発表したりするなど、「ありそうでないもの」をコンセプトに展開する「SEVESKIG(セヴシグ)」デザイナーNORI氏によるスペシャルゼミを実施しました。
デザインのインスピレーション
アニメ、アート、バイクなど様々なカルチャーに精通しているデザイナーNORI氏は、国内の食肉用や害獣駆除で獲られ破棄される革のみを使用した純国産のLEATHER COLLECTIONを展開しています。さらに毎シーズンのコレクションでは、テーマに基づいたインスピレーションや、アニメとのコラボを含めて作品を発表しており、今回の講義ではそのアイディアの裏側について語っていただきました。『テーマを決めたら、日本の産地へ素材探しをしに、大好きなバイクで出かけます。飛行機や電車だと目的地にはたどりつけますが、その途中で好きなところに行けない。バイクだと、途中で気になったところに寄れるし、それがインスピレーションにもなっているんです。今治や丹後といった海外のメゾンも訪れる産地でも、ほかのデザイナーさんが行っている場所だと発想と値段勝負になってしまうので、バイクで彼らが行かない場所にいくことで表現の幅に広がっていると感じています』
AIやARなど最新テクノロジーを活用
業界でも話題になっているMidjourneyやChatGPTといったAI技術。NORI氏はそれらを活用したり、もともとグラフィックデザインが得意であったことから、そこに自分で絵を描き加えたり、加工を施すようにして、作品に活用しています。またコレクションのインビテーションにはARを活用して、ゲストを驚かすような仕掛けもしています。 「完璧すぎるものは好きじゃないのでAIを活用しても、あえてAIっぽさを残していたりします。AIの良いところは、文句を言わないところ。一発で思い通りのデザインになることって、ほとんどなくて、それが相手が人だった場合には何度もやり直ししてもらうと嫌になったりするけれど、AIは文句を言わない。」
doublet 井野氏ともクラスメートだった学生時代
モード学園時代には、「doublet(ダブレット)」デザイナーの井野氏とクラスメートだったNORI氏。最後に学生たちにアドバイスを送っていただきました。「僕はファッション以外のコミュニティに入っていくことを重視していました。ショーの音楽を手がけていただいてる著名なアーティストの方も、アニメとのコラボも、そこから始まっています。ファッション以外のことから広がるほうが、結局ファッションが楽しくなる。なので、学生時代にしかできないことを楽しんでほしいし、やりたいことを突き通してほしい。それのほうが絶対楽しいから。」
【NORI氏 プロフィール】SEVESKIGデザイナー
東京モード学園卒業後、大手アパレルメーカー、ドメスティックブランドを経てSEVESKIGを立ち上げる。「2018 Tokyo 新人デザイナーファッション大賞」プロ部門入賞し、ビジネス支援デザイナーに選出される。『実際に商品を手に取り、着て感動する物作り』をコンセプトに掲げ、自身が通ってきたカルチャー、サブカルチャーなどをスタンダードなアイテムに落とし込む。アニメ業界、アート業界、バイク業界に精通し、様々なコラボレーションを実施。
■新国立競技場で、SEVESKIG SS2025ショーを開催
SEVESKIGは、SS2025のランウェイショー「(un)decided」を7/5に国立競技場大型駐車場にて開催します。